2007年10月12日

Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

今を遡ること1ヶ月前・・・。
屋上での戦闘で仲間達の弾丸が尽きる直前に、スタリオンとガンシップが空を切って現れた。ガンシップの放つ20mmガトリングガンの弾幕は、テロリストどもを蹴散らし、その間にスタリオンが我々を救出する。散発的な敵の銃声を後にしてスタリオンは空に舞い上がった。部隊の状況は、人質と兵士に軽症が数名。そして、ヘリに乗り込もうとした伍長の尻に敵の跳弾が当たったぐらいだった。その後、偵察訓練で元気な姿を見せていたので傷は完治したのだろう。
基地に帰り、英気を養った。
そして、司令部より我々にまた新しい作戦が言い渡された。
『テロリストが工作したと思われる電波塔を偵察せよ』

そして、某日の某国、極東地帯に我々、3rd・RECONは展開していた。
ヘリからファストロープ降下し、360度警戒を行う。そのヘリのローターから発せられるダウンウォッシュが周囲の葉っぱを巻き上げる。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

私は地図とコンパスで現在地の確認を行った。目指す電波塔までは直線上約20キロだが、山なので相当な距離を歩くだろう。司令部からの情報では、衛星写真上でテロリストと思われる数人が同盟国国境付近の電波塔で何かしらの工作を行ったとされている。司令部では2D画像の衛星写真をイメージ・エンハンサーで補正したものを3DCG化し、カラシニコフ突撃銃となんらかの機材を持った人物数人をピックアップした。通信機器と見られるが詳細は不明。我々の任務は、その工作された電波塔を偵察し、情報を司令部へ送ることだ。
ヘリのローター音が騒々しい。私はコックピットに軽く挙手を送った。
さぁ、作戦開始だ。

季節の移り変わりが美しいこの国では、秋の雰囲気が山々に満ちている。紅葉が始まろうとする自然のなかで、顔まで偽装した男達が鋭い視線で辺りを警戒している。
私達は、MOLLE仕様のチェストリグを付け、短距離偵察用のパトロール・パックを携行した短期任務用のセットアップだ。
ヘリが飛び立ち、静寂が辺りを支配する。
私は、仲間達を一瞥し鋭く言い放った。

『ブレーク・イン!(潜入開始)』Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

そして数時間、我々は歩き続けた。同盟国には政治的な理由で姿を見せるなと言われている。周囲を油断無く警戒し、慎重に足を進める。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

目的地まで5キロを切ったとき、我々は小休憩をとることにした。3人ずつ20分休憩し、その他3人が360度警戒を行う。私と伍長はパトロール・パックからMREを取り出した。それぞれのMREは仲間達がランダムに選んだものが入っている。取り出した表情からMREの当たり外れが窺い知れるゲームだ。私のニヤリとした表情と伍長の頭を抱えている姿からゲームの敗者は決定した。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

「伍長、クラッカーは食うだろ?勿論、水は飲むなよ」「サー、イエッサー!」
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

伍長「・・・ふひぃほ、ふぁふぁふぁさふぁさふるふぇふぁりふぁふ。
(口の中がパサパサするであります)」
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

休憩後、再び我々は歩き始めた。一時間ほどかけてゆっくりと偵察地周辺に近づく。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)


ようやく目的地周辺に着いた。周辺を警戒しながら偵察地点へ移動する。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

我々は偵察地点にたどり着いたが、しばらく周囲の静けさと同化し、異常が無いことを確認する。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

この体勢なら声を出さなくても、体を動かすだけで意思を伝えることができる。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

しばらく様子をみたが、異常はないようだ。しかし、山の頂から見る風景は平和そのもので、テロリストが付近で行動していたとは信じがたい。遠くに遊牧民が牛を放し飼いにしているのが見える。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
ここが楽園のままか戦火に包まれるかは、神のみぞ知る事だ。
仲間達がそれぞれのパトロール・パックを降ろし始めた。カメラを取り出す者やハードシェルタイプのノートパソコンを取り出す者、周辺を警戒する者、各自が自分の担当を冷静にこなしていく。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

私は双眼鏡で電波塔を監視し始めた。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

資料にある電波塔とは若干異なる物が電波塔基部に設置されていた。大型の箱状の物が設置してあり、太いケーブルが電波塔の配電盤に繋がっている。民間のTV電波を発信している装置に何を接続したのだろう。数枚の写真を撮った伍長が、望遠レンズを外したニコン製カメラを片手に首を傾げている。伍長も何かわからないのだろう
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

私は言った「画像の解析は司令部がやる事だ。我々は適切な写真を撮ればいい」
伍長は「了解。司令部のオナリスト(アナリスト・分析員)どもに仕事を与えましょう」と皮肉入りで答えた。仲間が報告用の電波送信を始める、偵察任務で最も緊張するときだ。我々の電波が敵側に標定されれば、大人数の敵が押し寄せるだろう。この同盟国には相当数のテロリストが潜んでいる可能性があり、国境付近でも確認されている。現在の組織化されたハイテクテロ集団なら、簡易的なESM(電子攻撃)すら可能だからだ。

最後の写真を撮り終わり、我々は撤収準備を始めた。

Mission2 電波塔偵察作戦(前編)

と、今ははここまでしか無いです。ごめんなさい。
後編は、なんかすごいことになるかも?マッタリとお待ちください。

今回のおまけ
カッコつけて走ったはいいが、コケる伍長。
Mission2 電波塔偵察作戦(前編)




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Posted by 少佐  at 23:13 │Comments(0)任務
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